PROTECの正しい色再現-明るさとWBが基本

風景や人物や料理などは、再現する色彩に多くの人が美しいと感じる色彩を求めますが、絵画やイラスト、商品、アパレル等ではオリジナルの色なので、「こうあるべき」がありません。人がその物を見たときの色や明るさを再現することが、撮影の目標になります。

プロテックでは美しい事と正しいことを切り分けて、感覚ではない数値によるコントロールをしています。
この回では明るさの決め方と撮影時のホワイトバランス(以後WB)について、アート作品の複写を題材に紹介します。

<題材の作品は芸術家 高原洋一氏の作品です。了解を頂き掲載しています>

明るさの決定は勘ではなく、このようなチャートを使って行います。

X-Rite社のグレースケールチャートで、中間のグレーが反射率50%の明るさです

真ん中のグレーがRGB値で全てほぼ118となるように露出を調整して撮影します。
何故256階調の中間である128ではないのかとの疑問もあると思いますが、sRGBやAdobeRGBでは、ガンマ2.2なので118が正しいと思って下さい。「何枚か段階露光して後から選べばいいや」では、本来の作品が持つ明るさが損なわれるかもしれません。

作品の用紙は「白に近いだろう」と、勝手な推測で明るさ調整した結果、オートホワイトと自動露出で撮影するとこうなりやすいです
撮影していた部屋の明るさが暗い場合など、濃厚な印象が記憶に残り現物とは大きく異なり、「暗い」仕上がりを作ってしまう場合があります


グレーチャートを基準に明るさとWB調整を行った結果です。
無意味に段階露光を行って使えないデータを増やすよりも正しい撮影を行うことが重要と考えます。
大型ストロボを持ち込んで撮影していても、部屋の状況によって意外なほど大きく変化しています。ストロボの設置が少し変わったら、チャートを入れて撮影しておくように心がけています。

次に色彩について考えます
上の写真はCANON R5の標準的な色設定である「スタンダード」を使っていますが、色彩の印象が違っています。


Canon 独自の色調整機能である「ピクチャースタイルエディター」を使って、好き嫌いではなく最も現物の色彩に近い「オリジナルピクチャースタイル」を制作し適用させた結果です。
青の色彩がハッキリ異なっています。

極論をいえばカメラの色彩は「正しく色彩を記録」するようには作られていません。人が期待したような色彩で再現できることを良い色のカメラとしているため、仕方ないと思います。反面、正しい色彩を必要とする撮影では害しかありません。

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